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「……ぎもぢわるい…、、」

会社のデスクに突っ伏せば、午前中は何とか凌いだもののパソコン画面の文字にさえ酔いそうで、昨日の自分に後悔していた


「やっほ〜って、大丈夫?」

「…鍋川さん」

「昨日俺いない間に途中で帰っちゃうんだもんびっくりしたよ」

「そうでしたっけ…、」

「二日酔い?すごい飲んでたもんね」

「私お金払いました…?」

「それは大丈夫後輩に払わせるつもりないし。その代わりさ、今度は二人で…」



「戻りましたぁ〜〜〜〜。」



須藤がスーツケースを引いて入ってきて
鍋川さんと私の間を遮った


「すど〜〜〜〜〜」

「二日酔い?またバカみたいに好きなだけ飲んだんでしょ。」

「瀬野さ…」

「すんません仕事じゃないならまたにしてもらえます?
体調悪いみたいだし」

「……、じゃあ瀬野さん、また行こうね」

「ずみません〜〜〜〜、」


去っていく鍋川さんをぐったりしたまま見ていれば
ペットボトルの水と二日酔い用の薬を目の前に置かれた


「…須藤って四次元ポケットもってるの…?それとも
二日酔いになるってわかってたエスパー…?」

「どっちかといえば後者っすね」


自分のデスクでパソコンを起動した須藤に安心して
目の前の薬と水をありがたく飲み込んだ


「まず…、てか空港から直で来たんだ」

「誰かさんが使いものになんなそうだったんで〜〜」

「…ごめん、」

「もう帰ってもいいっすよ」

「大丈夫、やる、」






そうやって定時をすぎる頃には
薬が効いたのか身体もだいぶ復活して


「今日は消化にいいもんにします?」

「今日はいい。須藤も疲れてるでしょ」

「俺は別に」

「それに……そろそろちゃんとしようと思って」

「ちゃんとって?」


後ろばっか向いてたって仕方ない、振り向きながらも
せっかくの自分の人生だ。楽しまないともったいない

だからまずは、第一歩。
 


「今日から自炊する。」



宣言すれば須藤は優しい顔で微笑んだ


「料理できるんすか?」

「前は作ってたもーん!レシピサイト見ながらだけど」

「そっすか」

「あ、そうだ今までのお礼に何か作ろっか?」

「いいっす自分で作った方が美味いんで〜」

「はぁ!?」

「Aさんの一番食べたいもん作って食って下さい。
じゃ、お疲れっす」


須藤はあっさり帰って行って
私は今日の献立を頭で考えながらデスクを片付けた

一番食べたいものかぁ…



「あ!よかったAちゃんいた!」

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南季(プロフ) - まきさん» まきさんありがとうございます…( ;∀;)!とても励みになります!須藤推し嬉しいです♪ もうしばらく続くので楽しんで行ってください♪ (2023年4月23日 21時) (レス) id: 83dd2f72dd (このIDを非表示/違反報告)
まき(プロフ) - 須藤推しだったので空の街、噛みしめながら読んでます!大好きです! (2023年4月23日 15時) (レス) id: 9a3630dfde (このIDを非表示/違反報告)
南季(プロフ) - ゆずはさん» ゆずはさんお久しぶりですー!!ありがとうございます♪こちらは多分短編になると思いますが、またしばらくお付き合い下さい(*^^*)♪ (2023年3月31日 6時) (レス) id: ac06fc7024 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずは(プロフ) - 南季さん!♪お久しぶりですっ!!また作品を見られてとても嬉しいです!! (2023年3月31日 6時) (レス) id: d5f1772468 (このIDを非表示/違反報告)
南季(プロフ) - ゆきまる。さん» ありがとうございます。そんな風に思ってもらえて私も嬉しいです。ゆきまる。さんのペースで、ゆっくりゆっくりいきましょう(*^^*) (2023年3月30日 22時) (レス) id: ac06fc7024 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:南季 | 作成日時:2023年3月26日 21時

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