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「んー…」


………そっか…とまればいいのか……



スマホを耳に当てながらベッドに歩いた須藤は
さっきのキャンセルお願いしますとか喋っていて


バサバサと布団を剥がす音が聞こえて
同時に私の重い瞼はどんどん下がっていく


「Aさん。Aさん布団で寝ましょ」


「…ふとん……」


「着替えます?」


「………ねる…」


「ズボンだからいっか…あぁ待ってまだ寝るなって
こっち」


ベッドまでずりずり連れていかれて
ふわふわな場所に寝かされれば
 


「……ふとん…すどーのにおい…」


「……」



そのまま靴下を脱がされれば素足にシーツが心地よく
て、だんだん沈んでいくふわふわの布団は天国みたい


もう目は開かなくて 聞こえてくるのは遠くの方で
食器を運ぶカチャカチャという音や衣擦れの音だけ


パチンと部屋が暗くなれば近づいてきた足音は近くで
止まって ベッドがギシリとしなったと思ったら
後ろ側に大きな体温が潜り込んだ





…………あれ……?





背中にあるリアルな体温に頭が覚めてくれば、急に
今の事態を自覚して、瞬間身体がきゅっと緊張した。



…………これは…、、



…、そぉっ…と背中から少しずつ距離を取って
ベッドの端に体をずらせば




「落ちる。」
 

「…ひゃっ!」
 


逃げた腰に回った腕でぐいっと引き戻されれば
背中が須藤にくっついて


「っ、待…っ!」

「何もしないですって」

「え……」

「おやすみなさい」


須藤は私に布団を掛け直してから
寝返りをうって背を向けた



…………本当に……し、ない…、、?



背中から寝息が聞こえてくれば、何も始まらない夜に
力が抜けて、すぐに戻ってきた睡魔に重い瞼を閉じた

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南季(プロフ) - まきさん» まきさんありがとうございます…( ;∀;)!とても励みになります!須藤推し嬉しいです♪ もうしばらく続くので楽しんで行ってください♪ (2023年4月23日 21時) (レス) id: 83dd2f72dd (このIDを非表示/違反報告)
まき(プロフ) - 須藤推しだったので空の街、噛みしめながら読んでます!大好きです! (2023年4月23日 15時) (レス) id: 9a3630dfde (このIDを非表示/違反報告)
南季(プロフ) - ゆずはさん» ゆずはさんお久しぶりですー!!ありがとうございます♪こちらは多分短編になると思いますが、またしばらくお付き合い下さい(*^^*)♪ (2023年3月31日 6時) (レス) id: ac06fc7024 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずは(プロフ) - 南季さん!♪お久しぶりですっ!!また作品を見られてとても嬉しいです!! (2023年3月31日 6時) (レス) id: d5f1772468 (このIDを非表示/違反報告)
南季(プロフ) - ゆきまる。さん» ありがとうございます。そんな風に思ってもらえて私も嬉しいです。ゆきまる。さんのペースで、ゆっくりゆっくりいきましょう(*^^*) (2023年3月30日 22時) (レス) id: ac06fc7024 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:南季 | 作成日時:2023年3月26日 21時

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