誇り高き仮面アイドル

理想のタイプは? ページ7

婉曲な言い方で”グループ内恋愛はありませんよ”と伝えると、椿さんが楽しそうに笑った。


朔夜は「別に精神年齢低くないけど」と言って頬を膨らませた。


……ちょっと可愛いかも。これが所謂”ギャップ萌え”ってやつなのかな。








「では、皆さんの理想のタイプはありますか?」








記者さんが次の質問に入ると、私たちは顔を見合わせた。


理想のタイプねぇ。あんまり考えたことなかったな。


どう答えようか悩んでいると、スバルさんが「僕は」と先陣を切ってくれた。








「趣味を否定しない人がいいですね。

　どれだけ話が合う人でも、好きなものを馬鹿にされるには嫌なので」


「なるほど〜。スバルさんのお好きなものって何ですか?」


「メンバーとアニメです!」







爽やかな笑みを浮かべながらそう答えたスバルさん。


ちなみにスバルさんが好きなアニメのジャンルは表向きは男の友情ものってことになってるけど、


実際は女児向けアニメと超絶甘々な恋愛アニメが好きだ。









何を好きだろうといいんだけど、誕プレで何かのキャラのフィギュアを貰ったときは流石に困った。


スバルさん曰く、「自分は外国の血が入ってるから日本のアニメを見ると胸が騒ぐんだ」とのこと。


正直、聞いたときは”外国の血と見てるアニメのジャンルは関係なくね?”って思ったけど、


ツッコむのが面倒くさかったからやめておいた。








「僕はお淑やかな女の子が好きですねぇ。そうそう、ハルちゃんみたいな子とか!」







一瞬、透がお淑やかとはかけ離れている私に皮肉をぶつけてきたのかと感じたけど、


すぐに自分の表向きのキャラを思い出した。


＿＿＿にしても、透がお淑やかな子がタイプだって答えるのは意外だったな。








「僕、透くんはギャル系の女の子が好きかと思ってた」


「もちろんそういう子も嫌いじゃないよ?強いて言うなら静かな女の子が好きってだけだから。

　俺は世界中の女の子が大好きだからね!」


「はいはい。この世の女の子は全員ガールフレンドなんでしょ?」







レオが雑にあしらうと、透は嘘くさい笑顔で”そうそう”と相槌を打った。


記者さんは二人のやり取りにクスッと笑いながら「ハルさんはどうですか?」と私に質問を投げた。


「そうですね……」と一旦区切ってから私は言葉を紡いだ。








『真面目で明るい人がタイプです!一緒にいて安心出来る人が好きなんですよね』

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